約束
イヨ
いつも通り
夕暮れの別れの時間
決まった約束をする
「明日も・・・来れるのだろう?」
―――が、
「いや、明日はちょっと・・・悪ィ・・・」
「・・・・・・」
その返事は、いつものものではなく
やりとりそのものは変わらない
ただ、それだけのことなのに
「そう、か・・・」
急速に気落ちしていく
なるべくそれを表面に出さぬよう、努めるが
それは、とてもじゃないが笑顔と呼べるものにはなら
ず
「では、な・・・。」
「おぅ、じゃあな」
少しだけ
苦しくなった
一人になり、暗くなったので明かりを消す
けれど、とてもじゃないが寝付けなかった
そして、翌朝―――・・・
結局、夕べは一睡も出来なかった
とりあえず、床から起き上がると
もはや日課となった禊をしに行く
それまでは少し、呆けていたが
冷たい水に、気が引き締まる―――、よし。
近くに人影がないことに
何となく、淋しさを覚えたが
すぐにその考えを頭から振り払う
―――しっかり、しなければ
誰が自分の身を護ってくれるというのだ
四魂の玉を持っている以上
いつ、何時、襲われるかもわからない
もう一度、全身に水を浴び、鋭気を漲らせた
・・・水が少し冷たかった気がしたのは、気のせいだ
ろう
か?
するべきことは沢山あった
けれど、そのどれも、あまり手にはつかなくて
気が付けば、犬夜叉と初めて出逢った森へと来ていた
「・・・あれ?」
木陰に腰を下ろすと
それと同時に、一気に睡魔に襲われる
そして、そのまま、意識は遠のいて行き―――・・・
「・・・梗、桔梗・・・」
「ん・・・?」
ふと気が付くと、もう夕暮れだった
ぼやけた視界が、少しずつはっきりとしてくる
そして、目の前に佇む人物を見た瞬間―――・・・
眠気が、一気に吹き飛ぶ
「―――犬、夜叉・・・?」
「・・・・・・。」
見覚えのある赤い衣
自分よりも高い身長
―――けれど。
今、目の前にいる人間の髪は黒く、
耳も、人間のそれであった
それで、全てを悟る
「―――・・・そうか、お前、今日が―――・・・」
月に、一度だけ、月の出ない日
―――今宵は、朔の夜
この日が、彼の。
「すまねぇ・・・」
「何故、謝る」
「・・・・・・」
確かに、半妖は、人間に戻る日を知られてはいけない
―――、そう、知られてはいけない、けれど
『隠された』その事実は、やはりショックで、
割り切れない部分も、確かに、あって
けれど、彼の歯切れは悪い
「・・・こんな姿じゃ、俺はお前を――― 「私がただ
で守
られていると思うのか?」」
―――・・・それでも、
このままには、とてもじゃないがしておけない
「冗談じゃない。私が、お前如き、簡単に負かされる
と思
うのか?
お前が、この私を?・・・そんなことなら、逢えない
方
が、私は、余程。」
「・・・そうだな」
一気に捲くし立てられ、
ふっきれたように、顔を上げる
「何があっても、俺がお前を守ってやるよ」
「―――・・・それより、」
「?」
「人間として、私と共に生きよう」
そう言って、小指を絡める
「・・・ああ、」
握られたその手は。
紛れもない、人間のもの。
・・・新鮮な、その手の感触に
何処となく、くすぐったさを覚えながら
これではまるで、恋人同士のようだな、と。
少し、気まぐれに、そう思った
あとがき
淡海築さんキリリク11900HITの犬桔でした
この度は、朔犬×桔ということで。
桔梗は、大人しく守られているヒロインっぽい感じで
はな
いのですが
でも、やっぱり女の子らしいところもあるかなー、と
思
い、その辺りを
少し意識しながら書いてみました。。いかがでしたか
?
しかし、うちの犬・・・
どうにもこうにも、格好つけたがりの目立ちたがり屋
さ
んっていう感じですね;
いやぁ、元々、格好付けだとは思っていますが。私が
。勝
手に。。
それにしても、桔梗さんがやたらと格好良くなってし
まい
ました;(汗)
こんなので良いのでしょうか?
でも、まぁ・・・よろしければ貰ってやってください
;;
ではでは。どうもありがとうございました!!
☆管理人からのコメント☆
アニメスペシャルにトチ狂って思わず犬桔をリクしてしまいました
朔犬×桔vv桔梗はやっぱりりりしくて格好いいですね
犬夜叉はハーレムですから。この格好付けめ!(愛)
うあ〜全然OKノープロブレムですvありがとうございました
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