幸せの風景
イヨ
雪が降っている。
明日の仕事も、忙しくなりそうだ。
こんな時、思う。
やっぱり、自分の家が欲しい。
ざくり、と。
後ろから、足音がした。
「誰だっ!?」
「ああ、やっぱり勇者か・・・。・・・紅だ。」
振り返ると。
見覚えのある目立つ長身に、薄紅の髪と瞳。
ちらり、とこちらに目を遣ると、そのまま、自分の隣
に腰
を下ろす。
その無防備さに、こちらとしては少し驚く。
「私のこと・・・怖く、ないのか?」
突然の問いかけに、彼は怪訝そうに眉根を寄せる。
「は?・・・、何故。」
「だって、私は勇者なんだし・・・。
殺されるかも、とか思わないのか?」
今日は、彼が常に肌身離さず持ち歩いている刀も、持
って
いない。
それなのに、そんな態度で良いのだろうか?
「別に。・・・そんなことを考えているのならば、殺
気で
わかる。
だが、お前には、それがない。・・・それに・・・、
」
「?」
こちらを再び見ると、困ったように瞳を逸らす。
「・・・?どうしたんだ・・・?」
「・・・お前だって、剣を持っていないだろう。」
・ ・ ・ ・ ・ ・
・
・ ・ ・ ・
「ああっ、そうか!!」
「気付いていなかったのか!?」
確かに。
自分のことなのに、すっかり失念していた。
そういえば、彼が剣を研いでくれると言うので、預け
てい
たのだ。
その横顔を見て、少し不思議な気分になる。
昔は、魔力もちだからと疎まれてきたけれど。
「小桃さーん、紅さーん!!」
「キャロル!プリノ!!」
今は、違う。
「キャロルがクッキーを作ってくれたので、
皆で食べようと思っていたのですが・・・いかがです
か?」
「おお、ありがとう!!」
こうして、自分と。
一緒にいてくれる存在がいる。
「ちょっと、俺の小桃に何してんの?」
「誰が、お前のだ!」
「まぁまぁv」
自分のことを
好きと言ってくれる存在がいる。
ただ、それだけで。
雪の降りしきる町にいても。
今は、暖かい。
あとがき
小桃総受けっぽくなってしまいましたが・・・いかが
でし
たか?
紅コモのような、昴コモなような。はたまた、キャロ
コモ
なような。
遅くなってしまいましたが、
築 せぴあさんの誕生日祝いとして捧げます。
しかし、お題の題目が、以前書いた小説のタイトルと
一致している面があって、少し驚いています。(爆。
)
では、これからも頑張るので、よろしくお願いします
。
☆管理人からのコメント☆
小桃!!小桃大好き!愛してる!BDプレゼントありがとでしたv
昴小桃で紅小桃でキャロ小桃で築×小桃みたいな?!(最後違う)
こんな美味しい思いができるなら年を取るくらいなんでもないです
ああ・・・小桃可愛い・・・(かえってこい)
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